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漫画の電子化

モバイルにおける電子コミックの利便性

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コミックを含む書籍の電子化の波は時代の趨勢だ。手軽、収納スペースが不要、暗いところでも読めるなどメリットが十分ある。特にモバイルにおいては良さが顕著であり、コミックとの親和性は高い。スマホではスワイプによる縦スクロールという新手法を手に入れたし、タブレットでは大きさ的に紙本に近く、イメージを取り込みやすい。
ただ、紙のコミック本をそのまま電子化してもただ移植しなおしたというだけで目新しさもないし、電子書籍のよさが活かされることはない。スマホでは文字が小さいというデメリットもある。むしろ敬遠される理由になってしまうかもしれない。
つまり、コミックと電子書籍の親和性を考え、似て非なるものを電子書籍として作り上げなければならないということだ。
例えば簡単なところでは、先にも述べた文字の大きさの問題だ。
確かにスマホやタブレットは文字拡大をするピンチアウトができるが、コマの枠組みが崩れるのを気にする人もいるだろう。単純に文字をモバイルで見やすい大きさにするか、またはこの際文字ではなく全く新しい手法を編み出すという方向に向かうのもいいかもしれない(簡単なことではないだろうけれど)。紙本ではなく電子書籍だからこその表現というのは必要となっていくだろう。
また、今後ますます高齢化していく日本においては高齢者への電子コミックの提供ということがある。
現在60代の人も幼少時代からコミックやアニメに親しんできたはずだし、大人向けビジネスコミックも昭和の終わり頃にはもうすでに存在し、主人公が読者層とともに年を取り昇進していくという形式のコミックもある。それこそピンチアウトで文字拡大もできるし、ダウンロードは足腰が弱くて外出がままならない人にとっても重宝する。高齢者層を取り込むことも電子コミックではハードルが低いと思われる。
このようにモバイルにおける電子コミックにはメリットが多数あるし販路も期待できるのだが、先にも書いたように、単に紙のコミックの焼き直しでは発展は見込めない。そこには電子ならでは、モバイルならではの今までにない工夫が必要だ。例えばコミックの一コマに出てくる小ネタやパロディはどこから来ているのかをリンクで繋げたり、匂いや手触りを再現するなどのテクノロジーとの兼ね合いも考えられる。より総合的なエンターテイメントになりつつもコミックのカット割りやコマ割りの良さを忘れないような電子コミックの普及は、コミックファンとしての願いでもある。

 

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